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BLOG 【2027年予定】不動産法改正まとめ|売買・相続・本人確認で知っておきたい変更点

【2027年予定】不動産法改正まとめ|売買・相続・本人確認で知っておきたい変更点

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2027年は、不動産の売買や相続に関わる方にとって見逃せない法改正が予定されています。
特に注目したいのが、不動産売買における「本人確認」の厳格化と、相続税の「5年ルール」(貸付用不動産の評価見直し)の2つです。

不動産売買の本人確認は、これまでの目視確認から、マイナンバーカードや運転免許証のICチップを使った本人確認へと変わります。
不動産取引時にマイナンバーカードのICチップで本人確認を行う方法が原則になる一方、相続税の5年ルールでは、賃貸アパート・マンションなど貸付用不動産の評価方法が見直されます。

「ICチップによる本人確認って何をするの?」「相続税5年ルールで自分の物件はどうなるの?」——そんな疑問をお持ちの方に向けて、わかりやすく整理しました。
マイホームの売却・購入を考えている方はもちろん、賃貸物件を所有していて将来の相続税対策が気になる方にも、ぜひ知っておいていただきたい内容です。

2027年、不動産の法改正で何が変わる?

2027年に施行される・施行が予定されている不動産売買・相続関連の制度変更は、主に次の2つです。

  • 犯罪収益移転防止法施行規則の改正(本人確認方法の変更/2027年4月1日施行)
  • 貸付用不動産の相続税評価の見直し、いわゆる「5年ルール」
    (令和8年度税制改正大綱に盛り込まれ、2027年1月1日以後の相続・贈与から適用される予定)

どちらも不動産会社だけの話ではなく、実際に不動産を売る・買う・相続するすべての人に関わってきます。それぞれ順番に見ていきましょう。

2027年の不動産本人確認は何が変わる?|ICチップ読み取りへの変更

なぜ改正されるのか
近年、精巧に偽造された運転免許証やマイナンバーカードを使ったなりすまし詐欺が社会問題になっています。
不動産は一件あたりの取引金額が大きいため、こうした犯罪に悪用されやすい分野のひとつとされてきました。

そこで、マネーロンダリング防止や詐欺対策の国際的な基準強化の流れも受け、不動産売買における本人確認の方法そのものを見直す法改正が行われることになりました。

何が変わるのか
これまでは、運転免許証やマイナンバーカードの「券面を目で見て確認する」「コピーを取得する」といった方法が広く使われてきました。
しかし2027年4月1日以降は、こうした目視だけの確認では不十分となり、原則としてICチップの情報を読み取る方法へ変更されます。

  • 対面での確認:窓口や店舗で書類を提示してもらう際、券面を見るだけでなく、専用の読み取り機器やアプリでICチップの情報を読み取ることが原則求められます。
  • 非対面(オンライン)での確認:これまで主流だった「本人確認書類と自撮り写真を撮影して送信する方法」は原則廃止されます。今後は、マイナンバーカードのICチップを使った公的個人認証サービス(JPKI)による確認方法が原則になる見込みです。

運転免許証も、ICチップが搭載されていれば引き続き本人確認書類として利用できます。
ただしその場合も、券面の目視だけでなく、ICチップ情報の読み取りが原則として必要になります。

ICチップ付きの本人確認書類を持っていない方などについては、住民票の写しの原本を提出し、契約関連書類を転送不要郵便で送付するといった代替手段も用意される予定です。

改正前後の本人確認方法(簡易比較)

確認方法改正前改正後(2027年4月〜)
対面券面の目視確認のみで可ICチップの読み取りが原則必要
非対面(オンライン)書類と自撮り写真の画像送信が主流原則廃止、マイナンバーカードのJPKI認証等へ

売主・買主への影響
一般の方にとって最も気になるのは、「不動産売買の本人確認手続きがどう変わるか」という点でしょう。

契約や重要事項説明の際に、これまでよりも本人確認にかかる時間が少し長くなる可能性があります。専用のアプリやカードリーダーでの読み取りが必要になるためです。

一方で、この改正には偽造書類やなりすましによる被害を防ぎ、より安全に取引を進められるようになるというメリットがあります。
売買価格や契約そのものの可否に直接影響するものではないため、過度に心配する必要はありません。

相続税「5年ルール」とは?|貸付用不動産の相続税評価の見直し

もう一つの大きな変更が、アパートやマンションなど「貸付用不動産」を相続する際の相続税評価です。
こちらは2025年12月に公表された令和8年度税制改正大綱に盛り込まれた内容で、法律として正式に成立したものではまだありませんが、2027年1月1日以後の相続・贈与から適用される予定とされています。

これまでの相続税評価方法
相続税を計算する際、現金や預金は額面どおりに評価されますが、不動産は少し違います。

  • 土地は「路線価」(時価の8割程度を目安に設定)
  • 建物は「固定資産税評価額」(新築時で時価の5〜7割程度)

を基準に評価するのが一般的です。
さらに人に貸している賃貸アパート・マンションについては、借主の権利が一定程度保護されている分、評価額がさらに割り引かれる仕組み(貸家建付地評価など)もあります。

その結果、時価1億円の賃貸マンションが、都市部では相続税評価額にすると3,000万〜5,000万円程度まで圧縮されるケースも珍しくありませんでした。
この「時価と評価額の差」を利用し、相続直前に賃貸物件を購入して相続税評価を抑えるという不動産投資の相続税対策が、長年にわたって広く行われてきました。

何が変わるのか
令和8年度税制改正大綱では、こうした時価と評価額の乖離を利用した節税に一定の歯止めをかける方針が示されています。

具体的には、被相続人が相続・贈与の開始前5年以内に、お金を払って取得または新築した一定の貸付用不動産については、従来の路線価や固定資産税評価額ではなく、課税時期における通常の取引価額(時価)を基準に評価する方向が示されています。

ただし、課税上弊害がないと認められる場合は、取得価額等を基礎として算定した価額の80%相当額で評価できるとされています。
「購入価格の8割」と単純化されがちですが、正確には地価変動なども考慮したうえでの取得価額ベースの評価です。

なお、この「5年」という期間は、まったく新しく導入されるものではなく、これまで存在していた「3年以内」という基準を「5年」に延長する改正である点もポイントです。

具体例で見る相続税評価額の違い
たとえば、1億円で購入した賃貸アパートを、取得から3年後に相続したケースで考えてみます。

  • 改正前(従来のルール):路線価などをベースに評価し、相続税評価額はおよそ4,000万〜5,000万円程度
  • 改正後(新ルール):取得価額等を基礎とした80%相当額で評価し、相続税評価額はおよそ8,000万円程度

評価額の差はおよそ3,000万〜4,000万円にもなり、相続税率によっては税負担が1,000万円以上変わる可能性もあります。
「相続直前に不動産投資をすれば相続税を大きく圧縮できる」という従来の考え方は、大きく見直しを迫られることになりそうです。

経過措置・注意点
この改正で特に誤解しやすいのが、「いつ判定されるか」という点です。

新ルールが適用されるかどうかは、不動産を購入した時期ではなく、相続・贈与が発生した時期(課税時期)によって決まるとされています。
つまり、2026年中に不動産を取得した場合でも、実際の相続が2027年1月1日以後に発生すれば、「取得から5年以内」として新ルールの対象になり得るということです。

なお、次のような点も今後の法案審議・通達等で詳細が確定される見込みです。

  • 2026年中に発生する相続・贈与については、引き続き従来のルール(3年以内基準)が適用される見通しです。
  • すでに5年を超えて貸付用不動産を保有している場合は、原則として従来どおりの評価方法が維持される見込みです。
  • 5年以上前から所有している土地にアパートなどを新築した場合は、経過措置により新ルールの対象外となる可能性があるとされています。

いずれも税制改正大綱の段階の情報であり、今後の法案審議や国税庁からの通達によって細部が変わる可能性があります。
個別の物件がどう扱われるかについては、税理士など専門家への相談をおすすめします。

影響を受けやすい人
この改正の影響を特に受けやすいと考えられるのは、次のような方々です。

すでに賃貸経営をしていて、将来の不動産相続について考え始めている不動産投資家・資産オーナー

相続税対策として、直前に収益物件(賃貸アパート・マンションなど)の購入や新築を検討している方

住宅購入・売却にどんな影響がある?

今回の2つの法改正は、一般的なマイホームの売買価格そのものを大きく変えるものではありません。
ただし、次のような変化は起こりやすくなります。

  • 契約時の本人確認手続きにかかる時間の増加
  • 相続や資産整理に関する相談ニーズの高まり
  • 「早めに・計画的に」不動産を保有することの重要性の高まり

特に相続対策を検討している方にとっては、「駆け込みで購入すれば節税になる」という従来の発想が通用しにくくなる分、長期的な視点での資産設計がこれまで以上に重要になってくるといえるでしょう。売却だけを考えている方であれば、価格そのものへの影響は限定的で、主な変化は契約時の本人確認手続きの部分です。

貸付用不動産の相続税評価「5年ルール」適用判定表

取得・新築時期相続・贈与の発生時期適用ルール
相続開始前5年以内に取得2027年1月1日以後新ルール(時価または取得価額等の80%相当額で評価)
相続開始前5年以内に取得2026年12月31日まで従来ルール(3年以内基準)が適用
取得から5年超が経過時期を問わず従来どおり路線価・固定資産税評価額で評価

不動産会社へ早めに相談するメリット

制度が変わる前後の時期は、正しい情報をもとに動けるかどうかで結果が大きく変わります。

  • 売却を検討している方は、タイミングによる価格への影響を確認できる
  • 相続対策を考えている方は、現在保有している不動産が新ルールの対象になるかを整理できる
  • 資産整理や不動産投資を検討している方は、最新の制度を踏まえた計画を立てやすくなる

制度を正しく理解している不動産会社や税理士に早めに相談することが、安心して不動産売買・相続を進めるための第一歩になります。

よくある質問(FAQ)

Q. 2027年の法改正はいつから始まりますか?

A. 本人確認方法の改正は2027年4月1日、相続税の5年ルールは2027年1月1日以後の相続・贈与から適用される予定です。施行時期が異なる点にご注意ください。

Q. 不動産取引の本人確認は、2027年から全員ICチップ読み取りになりますか?

A. 原則としてICチップの読み取りによる本人確認が必要になりますが、ICチップ付きの書類を持っていない方などについては、住民票の写しの原本提出といった代替手段も用意される見込みです。

Q. マイナンバーカードがないと不動産の契約はできませんか?

A. できます。ICチップが搭載された運転免許証であれば、引き続き本人確認書類として利用できます。ただし2027年4月以降は、券面の目視だけでなくICチップ情報の読み取りが原則必要になります。

Q. 運転免許証でも本人確認はできますか?

A. できます。ICチップが搭載された運転免許証であれば、引き続き本人確認書類として利用できます。ただし2027年4月以降は、券面の目視だけでなくICチップ情報の読み取りが原則必要になります。

Q. 相続税の「5年ルール」は、自分が住んでいる自宅にも適用されますか?

A. いいえ。今回の見直しの対象は、あくまで賃貸アパート・マンションなどの「貸付用不動産」です。ご自身が住む自宅や更地は、主な対象には含まれていません。

Q. 売却するだけなら、法改正の影響はありますか?

A. 売却のみであれば、相続税評価の見直しは直接関係しません。影響があるとすれば、契約時の本人確認手続きが変わる点です。

Q. すでに5年以上前から賃貸物件を所有していますが、影響はありますか?

A. 取得・新築から5年を超えて保有している物件については、原則として従来どおりの評価方法が維持される見込みです。ただし、詳細は今後の通達等で確認が必要です。

Q. 2026年中に不動産を購入した場合、5年ルールの対象になりますか?

A. 判定は「購入した時期」ではなく「相続・贈与が発生した時期」で行われる見込みです。2026年中に取得しても、相続の発生が2027年1月1日以後であれば、新ルールの対象になる可能性があります。

Q. 相続税対策は2027年以降でも間に合いますか?

A. 資産の状況や物件の保有期間によって最適な対策は異なります。早めに税理士や不動産会社に相談し、ご自身の状況を整理しておくことをおすすめします。

まとめ

2027年は、不動産業界にとって重要な法改正が続く年です。

  • 不動産売買における本人確認方法の厳格化(ICチップ読み取りの原則化・2027年4月1日施行)
  • 貸付用不動産の相続税評価の見直し「5年ルール」(令和8年度税制改正大綱に基づき、2027年1月1日以後の相続・贈与から適用予定)

この2つは、不動産の売買や相続に関わる多くの方に影響を与える可能性があります。制度の内容を正しく理解し、早めに準備を進めることで、安心して不動産売買・相続を進めることができます。

※お電話の際は、「ホームページを見た」とお伝えください。

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