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BLOG 【2026年版】生前贈与した不動産は売却できる?税金・取得費・所有期間と注意点を解説

【2026年版】生前贈与した不動産は売却できる?税金・取得費・所有期間と注意点を解説

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📋 目次

  1. 1. 生前贈与した不動産は売却できる?
  2. 2. 生前贈与とは?相続との違い
  3. 3. 生前贈与した不動産を売却するまでの8ステップ
  4. 4. 売却時にかかる税金・費用の全体像
  5. 5. 取得費は引き継ぐ——贈与時の評価額と混同しない
  6. 6. 所有期間も引き継ぐ——長期譲渡・短期譲渡の判定
  7. 7. 贈与された不動産を売却するとき3,000万円特別控除は使える?
  8. 8. 生前贈与してすぐ売却する場合の5つの注意点
  9. 9. 生前贈与してから売却するメリットはある?
  10. 10. 「生前贈与してから売却」と「相続してから売却」どちらがいいのか
  11. 11. 【ケース別】生前贈与後の不動産売却
  12. 12. 売却前に確認しておきたい必要書類
  13. 13. よくある質問(FAQ)
  14. 14. まとめ|不動産の生前贈与は「贈与して終わり」ではない
  15.  

1. 生前贈与した不動産は売却できる?

結論から言うと、生前贈与によって不動産の所有権を取得した人は、原則として、その不動産を自分の判断で売却できます。
「贈与してもらった不動産だから、簡単には売れないのでは」と考える方も多いのですが、法律上は他の不動産と同じように、所有者となった人が売却の意思決定権を持ちます。

なお、不動産の贈与では、贈与者と受贈者の間では贈与契約によって所有権が移転しますが、登記はその所有権を第三者に対して主張するための手続き(対抗要件)という位置づけです。
実際に売却を進める際には、贈与を原因とする所有権移転登記が適切に完了していることが前提になりますので、まだ登記がお済みでない場合は、売却の相談と並行して早めに済ませておきましょう。

ただし、注意したいのは「贈与」と「売却」がまったく別の税金のイベントであるという点です。
贈与を受けた時点では贈与税(および登録免許税・不動産取得税)が問題になり、その後に売却する時点では譲渡所得税(所得税・住民税)が別途問題になります。
この2つを混同すると、「贈与税を払ったのに、売るときにまた税金がかかるのはおかしいのでは」という誤解につながりやすいので、まずは頭の整理から始めましょう。

贈与から売却までの大まかな流れ

  • ① 親などから不動産の生前贈与を受ける
  • ② 所有権移転登記を行い、名義を受贈者に変更する
  • ③ 贈与税・登録免許税・不動産取得税などを確認し、必要に応じて納税する
  • ④ 売却を検討し、不動産会社へ相談・査定を依頼する
  • ⑤ 媒介契約を締結し、売買活動を行う
  • ⑥ 買主と売買契約を締結し、引渡しを行う
  • ⑦ 譲渡所得が生じる場合は、翌年に確定申告を行う

2. 生前贈与とは?相続との違い

生前贈与とは、財産を持つ人が生きている間に、無償で別の人に財産を渡すことを言います。
不動産の場合は、土地や建物の所有権そのものを、親から子へ、祖父母から孫へといった形で移転させるのが一般的です。
似た制度に「相続」がありますが、両者は財産が移転するタイミングや適用される税金の種類が大きく異なります。

項目生前贈与相続
財産を受け取る時期贈与者が生きている間贈与者の死亡後
所有権移転贈与契約による相続発生・遺産分割等による
主にかかる税金贈与税、登録免許税、不動産取得税相続税、登録免許税
(相続の場合は税率が異なる)
不動産登記贈与を原因とする所有権移転登記相続を原因とする所有権移転登記
売却できる時期所有権を取得した人が売却できる相続によって所有権を取得した人が売却できる

このように、「所有権がいつ・どのように移転するか」と「登記をいつ行うか」は分けて考える必要があります。
所有権は贈与契約の時点で移転しますが、登記は権利関係を公的に明らかにし、第三者に対抗するための手続きです。
実際に売却する際には、登記上の権利関係や共有者の有無などを確認する必要があります。

3. 生前贈与した不動産を売却するまでの8ステップ

実際に「贈与を受けた不動産を売る」という流れの中では、税金の確認先や手続きの相談先が場面ごとに異なります。
全体像を先につかんでおくと、後の章の内容も理解しやすくなります。

ステップ内容主な相談先
STEP1不動産の生前贈与を受ける
(贈与契約)
贈与者・受贈者間、必要に応じて司法書士
STEP2所有権移転登記を行う司法書士・法務局
STEP3贈与税・登録免許税・不動産取得税を確認する税務署・税理士、都道府県税事務所
STEP4売却を検討し、不動産会社へ相談する不動産会社
STEP5査定を受け、媒介契約を締結する不動産会社
STEP6売買契約を締結する不動産会社・司法書士
STEP7引渡し・所有権移転登記を行う不動産会社・司法書士
STEP8譲渡所得が生じる場合、確定申告を行う税務署・税理士

4. 売却時にかかる税金・費用の全体像

生前贈与を受けた不動産を売却するまでには、贈与のタイミングと売却のタイミングそれぞれで、複数の税金・費用が発生します。
まずは全体像を一覧で確認しておきましょう。

タイミング税金・費用概要
贈与時贈与税1年間に贈与を受けた財産の合計額をもとに計算
(基礎控除110万円等)
贈与時登録免許税贈与を原因とする所有権移転登記にかかる税金
(原則、不動産の価額の2%)
贈与時不動産取得税土地・建物を取得した際に都道府県が課す税金
売却時仲介手数料不動産会社に支払う成功報酬
(宅建業法上の上限あり)
売却時譲渡所得税・住民税売却益(譲渡所得)に対して課される税金
売却時印紙税売買契約書に貼付する収入印紙代
売却時抵当権抹消登記費用等該当する場合のみ発生する登記関連費用

5. 取得費は「引き継ぐ」——贈与時の評価額と混同しない

もっとも誤解が多く、かつ税額に直結するのがこの「取得費」の考え方です。
次のような疑問を持つ方は少なくありません。

よくある誤解
「親から1,500万円の評価額の土地を贈与された。その土地を2,000万円で売った。だから利益は500万円になる」——実はこの考え方は誤りである可能性が高いです。

国税庁のタックスアンサー(No.3270「相続や贈与によって取得した土地・建物の取得費と取得の時期」)によれば、相続や贈与によって取得した土地・建物を売却した場合の取得費は、被相続人や贈与者がその土地・建物を実際に買い入れたときの購入代金や購入手数料などをもとに計算するとされています。
つまり、贈与を受けた時点の評価額ではなく、原則として、贈与者(親など)がその不動産を取得した際の購入代金や購入手数料などを基に、受贈者の取得費を計算します。

また、贈与や相続の際に受贈者・相続人が支払った登録免許税や不動産取得税なども、業務用(賃貸事業など)に使われていない不動産であれば、取得費に算入できるとされています(国税庁タックスアンサーNo.3252「取得費となるもの」)
贈与時にかかった登記費用なども、無駄になるわけではなく、将来の売却時に取得費として活用できる可能性があるということです。

建物には減価償却の影響がある点に注意
建物については、所有期間中の減価償却の影響を考慮する必要があります。
そのため、「親が2,000万円で購入した建物だから、取得費は必ず2,000万円になる」とは限りません。
建物部分の取得費は、購入代金から経過年数に応じた減価償却費相当額を差し引いて計算するのが原則です(土地には減価償却の考え方はありません)。
正確な金額は税理士に確認することをおすすめします。

取得費の計算イメージ

  • ① 贈与者(親など)が不動産を購入した金額・手数料等 → そのまま取得費のベースになる
  • ② 贈与時に受贈者が支払った登録免許税・不動産取得税 → 取得費に加算できる場合がある
  • ③ 譲渡所得 = 売却価格 -(①+②などの取得費 + 譲渡費用)- 各種特別控除
    ※実際の計算では、建物の減価償却なども考慮します。

取得費が分かる場合/分からない場合の比較(簡易試算)

以下は、簡易的な試算例です。
(減価償却や細かな諸費用は考慮していない概算であり、実際の税額は個別の状況により異なります)

前提条件ケース①:親の購入時の契約書が残っているケース②:取得費が不明
取得費の扱い親の購入代金(例:2,000万円)を引き継ぐ概算取得費=売却金額の5%を使用
売却価格(例)3,000万円3,000万円
取得費(例)2,000万円150万円(3,000万円×5%)
譲渡所得の目安売却価格-取得費-譲渡費用等
(相対的に小さくなりやすい)
売却価格-取得費-譲渡費用等
(相対的に大きくなりやすい)

実務上の注意
取得費が分からない場合、売却金額の5%を「概算取得費」として計算することが認められていますが、実際の取得費(親の購入価格)の方が高いケースでは、概算取得費を使うとかえって税負担が重くなることがあります。
親の購入時の売買契約書や領収書が残っていないか、売却前に必ず確認しましょう。

親が昔買った不動産なら、購入時の契約書を探してみましょう

贈与された不動産を売却するときは、親が購入したときの価格などが取得費の計算に関係します。
購入時の売買契約書や領収書などが残っていれば、売却時の税金を計算するうえで重要な資料になります。
実家の押し入れや金庫、通帳とともに保管されている古い書類などに、購入時の契約書一式が残っていないか、早めに確認しておくことをおすすめします。

6. 所有期間も引き継ぐ——長期譲渡・短期譲渡の判定

譲渡所得税の税率は、不動産の所有期間が「長期」か「短期」かによって大きく変わります。
一般的に、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以下であれば短期譲渡所得として扱われ、長期の方が税率は低くなります。

ここで重要なのが、贈与によって取得した不動産の所有期間は、贈与を受けた日からではなく、贈与者がその不動産を取得した時期からそのまま引き継がれるという点です。
つまり、「今年贈与を受けたばかりだから短期譲渡になってしまう」と思い込む必要はなく、親が10年前・20年前に購入していた不動産であれば、その期間を通算して長期譲渡と判定される可能性が高いということです。

所有期間の引き継ぎイメージ

時期できごと
2010年親が不動産を購入
2026年親から子へ生前贈与(所有権移転)
2026年子が不動産を売却

この例では、贈与を受けたのは2026年ですが、所有期間は親が購入した2010年から通算されます。
「2026年に贈与された=今年取得した」という感覚だけで短期譲渡と判断しないよう注意しましょう。

ケース所有期間の考え方長期・短期の目安
親が10年前に購入 → 今年贈与 → 今年売却親の取得時期を引き継ぐ長期譲渡になりやすい
親が2年前に購入 → 贈与 → 売却親の取得時期を引き継ぐ短期譲渡になる可能性がある
取得時期が不明登記事項証明書や親の記憶・書類で確認が必要個別に確認が必要

7. 贈与された不動産を売却するとき3,000万円特別控除は使える?

マイホーム(居住用財産)を売却した際には、一定の要件を満たすことで、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。
この特例は非常によく知られていますが、「生前贈与された不動産だから自動的に使える」というわけではありません。
特に重要なのは、受贈者本人がその家に実際に居住していたかどうかという点です。

贈与を受けてすぐに売却するケースでは、受贈者がその不動産に居住した実績がないことも多く、その場合は特例の対象外となる可能性があります。
一方で、贈与後にその家を実際に自宅として使用していた場合など、居住用財産としての要件を満たせば、贈与された不動産であっても控除が適用できるケースもあります。
控除を受けるには確定申告での手続きも必要になるため、該当する可能性がある場合は税理士に確認することをおすすめします。

主な確認ポイント内容
居住の実態受贈者本人が自宅として実際に住んでいたか
親族間の売買でないか配偶者や一定の親族など、特別な関係にある人への売却は対象外となる場合があります
申告手続き特例の適用には確定申告が必要
(自動適用ではない)

8. 生前贈与してすぐ売却する場合の5つの注意点

注意点① 贈与税と売却時の税金は別会計で考える

贈与を受けた時点の贈与税と、売却時にかかる譲渡所得税は、まったく別の税金です。
「贈与税を払ったのだから、売るときは非課税になるはず」という考え方は誤りで、両方が発生しうるという前提で資金計画を立てる必要があります。

注意点② 贈与時の評価額と売却価格は同じとは限らない

贈与税の計算に使われる評価額(路線価や固定資産税評価額をもとにした金額)と、実際の市場での売却価格は、必ずしも一致しません。
この差が譲渡所得の金額に影響する場合があります。

注意点③ 贈与にかかった費用も取得費に反映できる場合がある

贈与時に支払った登録免許税や不動産取得税は、業務用でない不動産であれば取得費に算入できる可能性があります。
領収書や納税証明書は保管しておきましょう。

注意点④ 売却予定があるなら、贈与前に税負担をシミュレーションする

将来的に売却する可能性があるなら、贈与を実行する前に、贈与税・登録免許税・不動産取得税・将来の譲渡所得税まで含めたトータルの税負担を試算しておくことで、後悔のない判断がしやすくなります。

注意点⑤ 「とりあえず名義変更」は避ける

特に対価のやり取りなく親の不動産を子の名義に変更した場合、原則としてその時点で贈与があったものとみなされます。
安易な名義変更は、意図しない贈与税の発生につながるおそれがあるため注意が必要です。

9. 生前贈与してから売却するメリットはある?

ここまで税金や手続きの注意点を中心に説明してきましたが、そもそも「親の不動産を、贈与を受けてから売った方がいいのか」という点も気になるところだと思います。
生前贈与には、税金面だけでは測れないメリットもあります。

メリット

  • 生前のうちに財産の承継を進められる
  • 所有者を明確にでき、将来の相続でのトラブルを避けやすい
  • 家族が元気なうちに、売却方針や活用方法を話し合いながら決めやすい

一方で考慮したいこと

  • 贈与税
  • 登録免許税
  • 不動産取得税
  • 将来発生しうる譲渡所得税
  • 将来の相続税への影響

これらを総合的に考えると、「売却することがすでに決まっているなら、贈与してから売ることが必ずしも有利とは限らない」というのが実情です。
特に、贈与時の登録免許税・不動産取得税は、相続の場合に比べて税率が高くなる場合が多いため、贈与を経由せず相続後に売却した方がトータルの負担を抑えられるケースもあります。
売却の予定があるかどうかによって最適な選択肢は変わるため、贈与を実行する前に、不動産会社や税理士へ相談しながら方針を決めることをおすすめします。

10. 「生前贈与してから売却」と「相続してから売却」どちらがいいのか

将来的な売却を見据えたとき、「今のうちに贈与しておくか」「相続まで待つか」で迷う方も多いのではないでしょうか。
どちらが有利かは、物件の評価額・家族構成・将来の相続財産全体の状況などによって変わるため一概には言えませんが、まずは制度面の違いを比較しておくことが判断の土台になります。

項目生前贈与 → 売却相続 → 売却
所有者受贈者
(贈与を受けた人)
相続人
主にかかる税金
(取得時)
贈与税
(暦年課税 or 相続時精算課税)
相続税
(基礎控除等あり)
登録免許税の税率贈与を原因とする税率が適用される相続を原因とする税率
(贈与より低い場合が多い)
取得費・所有期間の引き継ぎ贈与者の取得費・取得時期を引き継ぐ被相続人の取得費・取得時期を引き継ぐ
家族間の調整生前に話し合いながら進めやすい相続発生後に遺産分割協議が必要になる場合がある

相続時精算課税制度を選択している場合の注意
相続時精算課税制度(基礎控除110万円、特別控除2,500万円)を選択して贈与を受けている場合、その贈与財産については、制度上の基礎控除などを考慮したうえで、将来の相続税の計算に加算される仕組みがあります。
相続時精算課税を利用した贈与は、贈与した時点だけで税負担を判断するのではなく、将来の相続まで含めて考える必要があります。
「生前贈与をすれば相続税対策になる」と単純に考えず、将来の相続まで見据えて税理士に相談することをおすすめします。
※具体的な加算額や相続税への影響は、贈与の時期・金額などによって異なります。

こんな人はどちらを検討すべき?

状況検討したい選択肢
将来の財産承継について家族で早めに話し合いたい生前贈与を含めて検討
将来的に売却する可能性が高い贈与前に売却との比較・税負担の試算を
親がまだ自宅として使用している贈与後の親の生活も含めて検討
相続財産全体が多い見込みがある相続税への影響も含めて専門家に相談
贈与した不動産をすぐ売る予定がある特に贈与前の税負担シミュレーションが重要

11. 【ケース別】生前贈与後の不動産売却

ケース① 住む予定のない自宅を贈与された

親の自宅を贈与されたものの、すでに自分の持ち家がある、遠方に住んでいるなどの理由で住む予定がない場合です。
居住していない以上、3,000万円特別控除の適用は難しいことが多く、取得費・所有期間の引き継ぎを踏まえた税額シミュレーションが重要になります。

ケース② 使う予定のない土地を贈与された

更地や古家付きの土地を贈与されたケースです。
古家がある場合は解体して更地として売るか、古家付きのまま売るかで、譲渡費用や買い手のつきやすさが変わってきます。

ケース③ マンションを贈与された

区分マンションの場合、管理費・修繕積立金の滞納がないか、賃貸中であれば賃借人との契約関係がどうなっているかも、売却活動の前に確認しておきたいポイントです。

ケース④ 収益物件(賃貸中の物件)を贈与された

入居者がいる状態で売却する「オーナーチェンジ」の形になることが多く、賃貸借契約の引き継ぎや、賃料収入と譲渡所得の申告関係についても整理が必要です。

ケース⑤ 兄弟姉妹で共有名義になっている不動産を売却したい

複数人で贈与を受け共有名義になっている場合、共有不動産全体を売却するには、原則として共有者全員の合意が必要です。
なお、自分の共有持分だけを売却するという選択肢もありますが、持分のみの売却は買い手が見つかりにくいなど制約も多いため、まずは共有者間で早めに話し合いの場を持つことが望ましいです。

12. 売却前に確認しておきたい必要書類

書類主な用途
登記識別情報
(権利証)
所有者本人であることの確認
登記事項証明書権利関係・所有権移転の履歴確認
固定資産税納税通知書固定資産税評価額等の確認
贈与契約書贈与の内容・時期の確認
贈与者(親など)の購入時の売買契約書親が購入したときの価格を確認できる資料で、将来の譲渡所得を計算するときに重要
購入時の仲介手数料等の資料取得費に算入できる費用の確認
本人確認書類売却手続き・本人確認
印鑑証明書登記・売買契約手続き
特に重要な書類
「贈与者(親など)が不動産を購入したときの売買契約書」は、取得費の証明に直結する非常に重要な資料です。
この書類が残っていないと、実際の取得費が高くても概算取得費(売却金額の5%)で計算せざるを得ず、税負担が増える可能性があります。
実家の整理をする際は、こうした古い契約書も念のため確認しておきましょう。

13. よくある質問(FAQ)

Q1. 生前贈与された家は売却できますか?

はい。
生前贈与によって所有権を取得していれば、原則として売却できます。
実際の売却手続きを進める際には、贈与を原因とする所有権移転登記が完了していることが前提になります。

Q2. 贈与された土地をすぐ売っても問題ありませんか?

売却自体は可能です。
ただし、贈与税・登録免許税・不動産取得税・将来の譲渡所得税など、複数の税金が絡むため、事前の確認をおすすめします。

Q3. 贈与された不動産の取得費はどう計算しますか?

原則として、贈与者(贈与した人)がその不動産を取得したときの購入代金・購入手数料などを引き継いで計算します。

Q4. 贈与された不動産の所有期間はどう数えますか?

贈与を受けた日からではなく、原則として贈与者が取得した時期からそのまま引き継がれます。

Q5. 生前贈与してから売却すると節税になりますか?

一概には言えません。
贈与税、登録免許税、不動産取得税、譲渡所得税などを総合的に比較検討する必要があります。

Q6. 贈与された家を売ったら確定申告は必要ですか?

譲渡所得が生じる場合など、確定申告が必要になるケースがあります。
申告時期は、原則として不動産の引渡しがあった日の属する年が基準となります。

14. まとめ|不動産の生前贈与は「贈与して終わり」ではない

  • 生前贈与された不動産は、原則として所有者になった人が売却できる
  • 贈与税と売却時の譲渡所得税は、別の税金として考える必要がある
  • 取得費・所有期間は、贈与者の取得費・取得時期をそのまま引き継ぐのが原則
  • 贈与時には登録免許税や不動産取得税なども含めたトータルの負担を確認する
  • 売却前に「贈与してから売る場合」と「相続してから売る場合」を比較しておくと安心
  • 売却予定があるなら、贈与を実行する前に専門家へ相談することが望ましい

生前贈与を受けた不動産の売却は、「取得費」と「所有期間」の引き継ぎという、他の不動産売却にはない特有のポイントがあります。
正しく理解しておくことで、想定外の税負担を避け、納得のいく売却判断につなげることができます。

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