📋 目次
- 1.東京で不動産を買うなら「エリア選び」が重要
- 2.2026年の東京23区の住宅地価格はどうなっている?
- 3.東京23区は大きく5つのエリアに分けて考える
- 4.目的別に見る!東京で不動産を探すならどのエリア?
- 5.「区」ではなく「駅・町」で探すことが重要
- 6.エリア選びで確認したい9つのポイント
- 7.「人気エリア」だけで選ぶと失敗する?よくある失敗例
- 8.新築・中古・戸建て・マンション、どれを選ぶ?
- 9.不動産を買うときの費用
- 10.不動産を購入する流れ
- 11.よくある質問
- 12.東京の不動産選びで不動産会社に相談するメリット
- 13.まとめ|東京23区で不動産を買うなら「自分に合ったエリア」を選ぼう
1.東京で不動産を買うなら「エリア選び」が重要
東京23区で不動産を購入するとき、多くの方が最初に悩むのが「どのエリアを選ぶか」という問題です。
23区だけでも非常に広く、同じ「東京23区」という言葉でくくられていても、エリアによって価格も住環境もまったく異なります。
結論から言うと、エリア選びで失敗しないコツは「価格の安さ」や「知名度」だけで決めず、通勤時間・子育て環境・災害リスクなどを総合的に見たうえで、最終的には「区」ではなく「駅・町」単位まで絞り込むことです。
この記事では、2026年最新の公的データをもとに、東京23区を5つのエリアに分けて特徴を比較しながら、目的別の検討候補と選び方のポイントを解説します。
2.2026年の東京23区の住宅地価格はどうなっている?
東京都財務局が2026年3月に公表した「令和8年地価公示」によると、東京23区の住宅地の公示地価は、平均変動率が前年比+9.0%となり、令和7年の+7.9%からさらに上昇幅が拡大しました。
これで5年連続で全23区の変動率がプラスとなっています。
地価公示とは?
地価公示とは、国土交通省の土地鑑定委員会が、毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を判定し、公表する制度です。
中古マンションや戸建てなど、実際の不動産の売買価格そのものではありませんが、エリアごとの土地の値動きを比較するための「共通のものさし」として広く使われています。
この記事で紹介する数値も、実際の物件の取引価格ではなく、あくまで住宅地の公示地価である点にご注意ください。

2-1.上昇率が特に高い区・緩やかな区
区ごとの上昇率には大きな差があります。
2026年に住宅地の公示地価の上昇率が最も高かったのは港区(+16.6%)で、台東区(+14.2%)、品川区(+13.9%)が続きます。
反対に、上昇率が最も緩やかだったのは葛飾区(+5.6%)で、江戸川区(+5.7%)、練馬区(+6.2%)が続きました。
港区の+16.6%に対し、葛飾区は+5.6%と、上昇率には大きな差があることが分かります。
表1.東京23区 住宅地の公示地価平均と変動率一覧(2026年/令和8年、東京都財務局公表資料をもとに作成)
| 区 | 2026年変動率 | 住宅地の公示地価平均(円/㎡) |
| 港区 | +16.6% | 約301.4万円 |
| 台東区 | +14.2% | 約132.1万円 |
| 品川区 | +13.9% | 約124.4万円 |
| 中央区 | +13.8% | 約193.0万円 |
| 文京区 | +13.8% | 約144.8万円 |
| 目黒区 | +13.7% | 約140.5万円 |
| 墨田区 | +13.2% | 約61.3万円 |
| 豊島区 | +12.9% | 約91.2万円 |
| 江東区 | +11.9% | 約66.2万円 |
| 荒川区 | +11.8% | 約71.9万円 |
| 北区 | +11.6% | 約74.2万円 |
| 新宿区 | +11.2% | 約113.2万円 |
| 渋谷区 | +11.0% | 約187.4万円 |
| 千代田区 | +10.7% | 約363.1万円 |
| 中野区 | +9.0% | 約78.3万円 |
| 板橋区 | +8.5% | 約55.4万円 |
| 杉並区 | +8.2% | 約70.3万円 |
| 大田区 | +7.9% | 約64.8万円 |
| 世田谷区 | +7.0% | 約78.0万円 |
| 足立区 | +6.3% | 約41.1万円 |
| 練馬区 | +6.2% | 約48.1万円 |
| 江戸川区 | +5.7% | 約44.1万円 |
| 葛飾区 | +5.6% | 約38.8万円 |
出典:東京都財務局「令和8年地価公示価格(東京都分)の概要」(2026年3月公表)
表の見方に関する注意
この表の「住宅地の公示地価平均」は、あくまで区内の標準地における1㎡あたりの公示地価の平均値です。
実際の土地・建物の売買価格や、マンション・戸建ての取引価格とは異なります。
「この区なら1㎡◯◯万円で買える」というものではない点にご注意ください。
2-2.「東京23区ならどこでも同じように値上がり」ではない
23区すべてで住宅地の公示地価が上昇しているとはいえ、「23区ならどこを買っても同じように値上がりする」というわけではありません。
上昇率の差は、駅からの距離、再開発の有無、交通アクセス、周辺環境、土地の希少性など、さまざまな要因によって生まれています。
国土交通省・東京都の資料でも、都心区や駅徒歩圏を中心に住宅需要が旺盛で地価が上昇している一方、区部の外縁部では駅徒歩圏外を中心に上昇の勢いがやや弱い地域があることが示されています。
「価格が抑えめのエリア=お買い得」とは限りません。
駅からの距離や交通利便性、周辺環境、土地の条件など、価格水準にはさまざまな要因が影響します。
価格だけで判断せず、次章以降で紹介する複数の視点から検討しましょう。

3.東京23区は大きく5つのエリアに分けて考える
東京23区は、地理的な特徴からおおむね「都心」「城南」「城西」「城北」「城東」の5エリアに分けて理解すると、全体像がつかみやすくなります。
まずは表で全体を俯瞰してみましょう。なお、下表の「価格水準の目安」は前章の住宅地公示地価をもとにした相対的な傾向であり、同じエリア内でも区・駅ごとに差があります。
※「都心・城南・城西・城北・城東」という分類は行政上の区分ではなく、本記事で23区の特徴を比較しやすくするための便宜的な分類です。
表2.東京23区 5エリア比較表
| エリア | 主な区 | 価格水準の目安 | 特徴 | 検討候補になりやすい人 |
| 都心エリア | 千代田区 中央区 港区 | 高い〜非常に高い | 都心への アクセスに優れ、 利便性や資産性を 重視する人から 検討されやすい | 通勤時間を 重視する人 資産性を意識する人 |
| 城南エリア | 品川区 目黒区 大田区 世田谷区 | やや高い〜高い (区により 差が大きい) | 都心アクセスと 住環境の バランスが良い | ファミリー層 両立志向の人 |
| 城西エリア | 新宿区 中野区 杉並区 練馬区 | 中〜やや高い | 中央線 西武線など 路線の選択肢が豊富 | 通勤と住環境の バランス重視の人 |
| 城北エリア | 文京区 豊島区 北区 板橋区 | 区により 大きく差がある | 文京区を中心に 教育環境を 重視する人から 検討される エリアがある一方、 区ごとの 価格差が大きい | 教育環境とコストのバランスを検討したい人 |
| 城東エリア | 台東区 墨田区 江東区 荒川区 足立区 葛飾区 江戸川区 | 区により 大きく差がある (一律に安い わけではない) | 再開発が 進む区もあり 価格水準の 幅が大きい | 予算と条件を 照らし合わせて 23区内を探したい人 |

3-1.都心エリア(千代田区・中央区・港区)
皇居や国会議事堂を擁する千代田区、日本橋・銀座を抱える中央区、六本木・赤坂・麻布を含む港区の3区です。
住宅地の公示地価平均を見ても、千代田区は1㎡あたり約363万円、港区は約301万円と、23区の中でも突出して高い水準にあります。
港区は2026年の変動率も+16.6%と23区トップで、資産性を意識する層から検討されやすいエリアです。
検討のポイント
価格帯が高いため、購入予算にゆとりがある方、または利便性を最優先したい方の検討候補になりやすいエリアです。
3-2.城南エリア(品川区・目黒区・大田区・世田谷区)
都心へのアクセスの良さと、落ち着いた住宅街としての住みやすさを両立できるのが城南エリアの特徴です。
品川区は再開発の進展もあり2026年の変動率が+13.9%と高水準ですが、世田谷区(+7.0%)や大田区(+7.9%)は都心区に比べると上昇率が緩やかです。
ただし区内でも駅や地域によって価格水準は大きく異なるため、区の傾向だけで判断しないことが大切です。
世田谷区は23区で最も面積が広く、駅ごとに雰囲気や価格が大きく異なる点も特徴です。
検討のポイント
ファミリー層が住まいを検討する際の候補として挙げられることがあり、公園や教育施設が充実している地域が見られます。
3-3.城西エリア(新宿区・中野区・杉並区・練馬区)
新宿・渋谷方面への交通アクセスが良く、中央線・総武線・西武線・丸ノ内線など複数路線から選べるのが城西エリアの特徴です。
新宿区は変動率+11.2%と都心に次ぐ水準がある一方、練馬区は+6.2%と23区の中では上昇率が比較的緩やかです。
ただし、上昇率が緩やかであることが、そのまま購入価格の安さを意味するわけではなく、実際の価格は駅や町丁目、土地面積、物件種別などによって大きく異なります。
検討のポイント
通勤の利便性と住環境のバランスを取りたい方の検討候補になりやすいエリアです。
3-4.城北エリア(文京区・豊島区・北区・板橋区)
文京区は東京大学をはじめとする教育機関が集まり、教育環境を重視する人から検討されるエリアの一つです。
ただし2026年の変動率も+13.8%と城北エリアの中では突出して高く、価格水準も1㎡あたり約145万円と高めです。一方、板橋区は変動率+8.5%、価格も1㎡あたり約55万円と、文京区とはかなり水準が異なります。
「城北エリア=価格を抑えやすい」と一括りにはできず、区ごとの差を踏まえて検討する必要があります。
検討のポイント
都心へのアクセスと価格のバランスを区ごとに比較しながら検討したい方に向いています。
3-5.城東エリア(台東区・墨田区・江東区・荒川区・足立区・葛飾区・江戸川区)
浅草や上野を擁する台東区は2026年の変動率+14.2%と23区で2番目に高く、墨田区(+13.2%)、江東区(+11.9%)、荒川区(+11.8%)も高水準です。
一方で、足立区(+6.3%)、江戸川区(+5.7%)、葛飾区(+5.6%)は変動率・価格ともに比較的抑えめです。
同じ城東エリアの中に「上昇率トップクラスの区」と「23区で最も緩やかな区」の両方が含まれており、「城東=安い」というイメージは正確ではありません。
検討のポイント
予算と条件を照らし合わせながら、区ごとの違いを踏まえて検討することが大切なエリアです。
4.目的別に見る!東京で不動産を探すならどのエリア?
エリアの全体像がつかめたところで、次は「何を重視するか」という目的別の視点で整理してみましょう。
ここで紹介するのは「おすすめランキング」ではなく、あくまで検討候補の例です。
実際に合うエリアは、予算や希望条件によって一人ひとり異なります。
表3.目的別に検討しやすいエリアの例
| 目的 | 検討候補になりやすいエリアの例 | 選ぶ際の注意点 |
| 資産性を意識したい | 港区 千代田区 中央区 渋谷区 品川区 など | 「価格水準が高い=これからも値上がりする」とは限らない。 駅徒歩・複数路線・再開発計画 ・住宅需要なども確認する |
| 子育て・ファミリー | 世田谷区 杉並区 練馬区 板橋区 江戸川区 など | 保育園・学校・公園・医療施設 ・通学路を個別に確認する |
| 通勤・アクセス重視 | 品川区 新宿区 豊島区 中央区 台東区 など | 「区」ではなく「駅」単位で 通勤時間を比較する |
| 購入価格を抑えたい | 足立区 葛飾区 江戸川区 練馬区 板橋区 など | 区内でも駅・町丁目ごとに 価格差が大きい |
| 将来の売却も見据えたい | 駅徒歩圏 複数路線利用可 具体的な再開発計画が あるエリア | 人口動態や周辺の住宅需要も 長期的な視点で確認する |

4-1.資産性を意識するなら
将来の売却や賃貸活用まで視野に入れる場合、「区」の知名度だけで判断するのは避けたいところです。
港区・千代田区・中央区といった都心区は住宅地の公示地価の水準も上昇率も高い傾向にありますが、これは「これからも値上がりする」ことを保証するものではありません。
資産性を意識する場合は、駅からの距離、複数路線が利用できるか、ターミナル駅へのアクセス、具体的な再開発計画の有無、周辺の住宅需要と供給のバランス、そして物件そのものの管理状態など、複数の指標を組み合わせて判断することをおすすめします。
4-2.子育て・ファミリーを重視するなら
世田谷区・杉並区・練馬区・板橋区・江戸川区などは、子育て・ファミリー層が住まいを検討する際の候補として挙げられることがあります。
ただし客観的なランキングがあるわけではないため、実際に検討する際は次のような点をご自身で確認することをおすすめします。
- 保育園・幼稚園の数と入りやすさ
- 小学校・中学校の学区、通学距離・通学路
- 近隣の公園や遊び場の充実度
- 小児科・産婦人科など医療施設の有無
- 通学路の安全性(歩道の有無、交通量など)
- 自治体独自の子育て支援制度
4-3.通勤・アクセスを重視するなら
品川区・新宿区・豊島区・中央区・台東区などは、主要駅や複数路線が集まり、通勤の利便性が高いエリアです。
ここで重要なのは、「区」で選ぶのではなく「駅」単位で通勤時間を比較することです。
同じ区内でも、駅によって都心までの所要時間や乗換の有無が大きく異なるため、実際に候補エリアの駅から職場までの通勤ルートをシミュレーションしてみることをおすすめします。
4-4.できるだけ購入価格を抑えたいなら
足立区・葛飾区・江戸川区・練馬区・板橋区などは、23区の中では住宅地の公示地価の水準が比較的抑えめなエリアです。
ただし、同じ区内でも駅からの距離や町丁目によって価格差が大きいため、「区の平均」だけで判断せず、具体的な物件情報を確認することが大切です。
4-5.将来の売却も考えたいなら
将来的に売却する可能性がある場合は、駅からの徒歩分数、複数路線が利用できるか、ターミナル駅へのアクセス、具体的な再開発計画の有無、周辺人口の動向などを確認しておくと安心です。
地価公示の資料でも、事業化が進んでいる再開発地域や利便性の高い地域で地価上昇が続く傾向が示されています。
5.「区」ではなく「駅・町」で探すことが重要
ここまで区単位でエリアの特徴を紹介してきましたが、実際の物件探しでは「区」よりも「駅・町」単位で絞り込むことが、この記事で最もお伝えしたいポイントです。
「世田谷区だから安心」「港区だから資産価値が高い」といった発想だけで選んでしまうと、実際の住環境とのギャップに気づきにくくなります。
国土交通省の2026年地価公示に関する資料でも、都心区や駅徒歩圏では需要が強い一方、区部の外縁部では特に駅徒歩圏外を中心に上昇の勢いがやや弱い地域があることが指摘されています。
つまり、「どの区か」だけでなく「その区の中の、どの駅の、どのあたりか」までを見ることが、東京23区で失敗しない不動産選びの核心です。
同じ区内であっても、山手線・中央線・京王線・小田急線・東急線・東京メトロ各線など、利用する沿線によって通勤時間や物件価格の水準は大きく異なります。
エリアを検討する際は、区名だけでなく「どの沿線・どの駅が使えるか」まで意識すると、より実態に合った比較ができます。
おすすめの絞り込みの順番は次の通りです。
- 23区の中で大まかなエリアを絞る
- 沿線・駅で通勤アクセスを確認する
- 駅からの徒歩圏で生活動線を確認する
- 町丁目単位で周辺環境(騒音・治安・買い物環境など)を現地で確認する
- 最後に具体的な物件を比較検討する
結論
東京23区の不動産選びでは、「どの区か」だけでなく「どの駅の、どの場所か」まで見ることが重要です。
区の知名度や平均的な価格傾向はあくまで出発点として捉え、最終的な判断は駅・町丁目・物件単位の情報をもとに行うと良いでしょう。
6.エリア選びで確認したい9つのポイント
エリア選びを実際に進める際は、以下のポイントをチェックリストとして活用してください。
物件探しを始める前に一度整理しておくと、判断に迷ったときの軸になります。
表4.購入前チェックリスト
| # | チェック項目 | 確認のポイント |
| 1 | 予算 | 物件価格に加え、 諸費用 住宅ローン返済額 維持費まで 含めて試算する |
| 2 | 通勤・通学時間 | 「駅から近い」 ではなく、 実際の所要時間で 比較する |
| 3 | 駅からの徒歩分数 | 駅からの距離は、 購入時だけでなく、 将来売却するときの 需要や価格にも 影響する可能性がある |
| 4 | 生活利便性 | スーパー・コンビニ 病院・商業施設の 有無を確認する |
| 5 | 子育て環境 | 保育施設・学校 公園・子育て支援制度の 内容を確認する |
| 6 | 災害リスク | ハザードマップで洪水 内水・高潮・土砂災害 液状化などの リスクを確認する |
| 7 | 将来性 | 再開発の事業化状況 鉄道の整備計画 人口動向を確認する |
| 8 | 物件の築年数・建物状態 | 建築年月、耐震性、 増改築の履歴、 雨漏り・シロアリ等の 有無を確認する |
| 9 | 管理状態 (マンションの場合) | 管理費・修繕積立金の水準、 長期修繕計画、 大規模修繕の履歴、 管理組合の運営状況を確認する |

見落としがちな災害リスクの確認方法
東京都は「東京都防災ホームページ」などで、区市町村ごとの洪水・高潮・土砂災害・液状化などに関するハザードマップを公開しています。
購入を検討している物件の所在地を確認し、洪水・高潮・土砂災害・液状化などのリスクをあらかじめ調べておくと良いでしょう。
価格や利便性だけでなく、必ず一度は目を通しておくことをおすすめします。
7.「人気エリア」だけで選ぶと失敗する?よくある失敗例
エリア選びでは、次のような理由だけで判断してしまうと、購入後に「思っていたのと違った」と感じるケースがあります。
よくある失敗例とその対策を紹介します。
失敗①:人気の区だから購入した
区内でも駅・町によって住環境が大きく異なります。
区の知名度だけでなく、実際に住むエリアの雰囲気を現地で確認しましょう。
失敗②:価格が安いから購入した
駅から遠い、生活利便性が低いなど、価格差の背景にある条件も確認しましょう。
失敗③:駅徒歩の近さだけで決めた
駅近でも、線路沿いの騒音や交通量の多さ、周辺環境が気になるケースがあります。
現地を昼と夜、平日と休日で見ておくと安心です。
失敗④:将来値上がりすると思って購入した
地価公示のデータは過去の実績であり、将来の地価を確実に予測することはできません。
値上がりを前提にせず、住み続けても納得できる物件かどうかを基準にしましょう。
8.新築・中古・戸建て・マンション、どれを選ぶ?
エリアと同時に悩ましいのが、新築・中古、マンション・戸建てのどれを選ぶかという点です。
それぞれのメリットと注意点を整理しました。
表5.住宅タイプ比較表
| タイプ | メリット | 注意点 |
| 新築マンション | 最新の設備を採用した 物件が多い | 価格が高くなりやすい |
| 中古マンション | 選択肢が多く、 立地重視で探しやすい | 管理費・修繕積立金の水準、 長期修繕計画、 管理組合の運営状況を 確認する必要がある |
| 新築・注文住宅 (戸建て) | 広さや間取りの 自由度が高い | 土地代とのバランス、 駐車場・庭のスペースを 検討する必要がある |
| 中古戸建て | 土地を含めて検討でき、 リフォームという 選択肢もある | 築年数・耐震性 建物状態の確認が必須 |

中古戸建てを検討する際の注意点
中古戸建ての場合、「新耐震基準に適合していれば安心」と単純に判断するのは避けたいところです。
建築年月や新耐震基準への適合状況に加えて、2000年に強化された木造住宅の構造基準への対応状況、耐震診断の実施有無、増改築の履歴、雨漏りやシロアリ被害の有無など、建物そのものの状態を総合的に確認することが重要です。
気になる点があれば、購入前にホームインスペクション(建物状況調査)の利用を検討するのもひとつの方法です。
9.不動産を買うときの費用
物件価格だけを見て予算を決めてしまうと、後から想定外の出費に驚くことになりかねません。
不動産を購入する際は、物件価格に加えて次のような費用がかかることを押さえておきましょう。
表6.購入時にかかる主な費用一覧
| 費用項目 | 内容の目安 |
| 仲介手数料 | 物件価格に応じて 法律で定められた上限内で 算出される |
| 登記費用 (登録免許税・司法書士報酬) | 所有権移転登記 抵当権設定登記などに かかる費用 |
| 住宅ローン関連費用 | 事務手数料・保証料 団体信用生命保険料など |
| 印紙税 | 不動産売買契約書に 貼付する印紙代 |
| 火災保険料 | 住宅ローン利用時には、 金融機関から加入を 求められる場合がある |
| 地震保険料 | 火災保険にセットして 契約する制度で、 加入は任意 |
| 固定資産税・都市計画税の精算金 | 引渡し日を基準に 日割りで精算する |
| 引越し費用・家具家電・リフォーム費用 | 物件価格には含まれない 諸費用として 別途試算しておく |
10.不動産を購入する流れ
初めて不動産を購入する方向けに、検討開始から引渡しまでの大まかな流れを整理しました。
- ①希望条件を整理する
- ②予算を決める
- ③エリアを絞る
- ④物件を探す
- ⑤内見する
- ⑥購入を申し込む
- ⑦重要事項説明を受け、売買契約を締結する
- ⑧住宅ローンの手続きを進める
- ⑨決済・引渡しを受ける
「購入申込」と「契約」は別のステップです
購入申込(買付申込)は、あくまで購入の意思を示すものであり、売買契約そのものではありません。
売買契約は、重要事項説明を受けたうえで、売買契約書を確認・締結することで成立します。
一般的には、購入申込をしただけで売買契約が成立するわけではありませんが、契約後のキャンセルには違約金などが発生する場合があるため、両者の違いを理解しておきましょう。
11.よくある質問
Q. 東京で不動産を買うなら23区のどこがおすすめですか?
資産性、通勤、子育て、予算など、何を優先するかによって検討候補となるエリアは異なります。
区単位で決めるのではなく、まず予算と希望条件を整理したうえで、駅・町単位まで絞り込んで検討することが大切です。
本記事4章の目的別一覧も参考にしてください。
Q. 東京23区の地価は今後も上がり続けますか?
2026年の地価公示では23区すべてで住宅地の公示地価が上昇していますが、将来の地価を確実に予測することはできません。
過去の実績としては5年連続で全23区がプラスとなっていますが、購入判断は値上がり期待だけに頼らず、住み続けても納得できるかを基準にすることをおすすめします。
Q. 予算を抑えて東京23区内で買うにはどのエリアがいいですか?
2026年の住宅地公示地価では、葛飾区・江戸川区・足立区・練馬区などが比較的水準を抑えやすいエリアです。
ただし区内でも駅や町丁目によって価格差があるため、具体的な物件情報の確認が必要です。
Q. 子育て世帯が検討しやすいエリアはどこですか?
世田谷区・杉並区・練馬区・板橋区・江戸川区などが、子育て・ファミリー層の検討候補として挙げられることがあります。
保育園の状況や学区は区・地域によって異なるため、個別に確認することをおすすめします。
Q. エリア選びで最も見落とされがちなポイントは何ですか?
災害リスクです。
価格や利便性に注目しがちですが、洪水・土砂災害・液状化などのリスクはハザードマップで事前に確認できます。
購入前に必ず目を通しておきましょう。
Q. 東京23区で不動産を買うなら、マンションと戸建てどちらがおすすめですか?
どちらが適しているかは、予算や希望する広さ、駅からの距離、維持管理の考え方によって異なります。
共用部分の維持管理を自分で行う負担を抑えたい場合はマンション、広さや間取りの自由度を重視する場合は戸建てなど、それぞれの特徴を比較して選ぶことが大切です。
本記事8章の比較表もあわせてご参照ください。
12.東京の不動産選びで不動産会社に相談するメリット
- エリアごとの相場を確認できる
- ネットだけでは分からない周辺情報を聞ける
- 未公開・新着物件を紹介してもらえる場合がある
- 資金計画を相談できる
- 購入後の売却まで見据えた提案を受けられる
13.まとめ|東京23区で不動産を買うなら「自分に合ったエリア」を選ぼう
- 東京23区はエリアによって住宅地の公示地価・住環境が大きく異なる
- 2026年は東京23区の住宅地公示地価が全区で上昇(平均+9.0%)、ただし区ごとの上昇率には大きな差がある
- 「人気ランキング」だけでエリアを選ばない
- 予算・通勤・生活環境・子育て・災害リスク・将来性を総合的に確認する
- 最も重要なのは「区」だけでなく「駅・町」まで絞り込んで検討すること
- 購入価格だけでなく諸費用も含めて予算を考える
あなたに合ったエリア選び、お気軽にご相談ください
「東京23区で購入を考えているけれど、どのエリアが自分に合っているか分からない」という方は、お気軽にご相談ください。
ご希望の予算、通勤・通学時間、家族構成、希望する住宅の広さなどをお伺いし、エリア選びから物件探し、資金計画までサポートいたします。
「◯◯駅周辺で探したい」「予算◯◯万円で探したい」といった具体的なご相談も歓迎しています。
※本記事の地価・変動率データは、東京都財務局「令和8年地価公示価格(東京都分)の概要」(2026年3月公表)および国土交通省「令和8年地価公示」の公表資料に基づいています。
掲載している数値は住宅地の公示地価であり、実際の不動産売買価格とは異なります。
制度や税額に関する記載は公開時点の情報をもとにしており、最新の制度内容は国税庁・法務省・国土交通省等の公式情報でご確認ください。