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BLOG 【2026年最新】相続放棄しても安心ではない?不動産に関する法改正のポイントを徹底解説

【2026年最新】相続放棄しても安心ではない?不動産に関する法改正のポイントを徹底解説

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この記事はこんな方におすすめです
・50代から70代で、将来実家を相続する可能性がある方
・親が高齢になり、相続について考え始め方
・実家が空き家になりそうで、どうすればいいか迷っている方
・相続放棄すれば、もう自分には関係ないのでは?と思っている方

はじめに:「相続放棄すれば終わり」と思っていませんか?

「実家は古いし、誰も住む予定もない。相続が発生したら、いっそ相続放棄してしまおう」

ご両親の家のことを考えるとき、こうした考えが頭をよぎる方は少なくありません。
実際、相続放棄は借金などの負債を引き継がないための、法律で認められた正当な手段です。

しかし、ここで知っておいていただきたいことがあります。

相続放棄をしても、不動産そのものが「消える」わけではなく、場合によっては放棄した後も一定の責任が残ることがあります。

特に、誰も住んでいない実家や老朽化した住宅をそのまま放置してしまうと、近隣トラブルや、思いがけない損害賠償に発展してしまうケースも報告されています。

1. そもそも「相続放棄」とは何か

1-1. 相続放棄の基本的な仕組み
相続放棄とは、亡くなった方(被相続人)が残した財産や負債を、すべて引き継がない手続きのことです。

「相続財産」には、プラスのものとマイナスのものが混在しています。

プラスの財産(資産)マイナスの財産(負債)
預貯金・株式・自動車・不動産(土地・建物)など借金・ローン・未払いの税金・連帯保証債務など

相続放棄をすると、これらをすべてまとめて放棄することになります。

「実家(資産)だけ放棄して、預貯金(資産)は受け取る」といった、都合のよい一部放棄はできません。

1-2. 相続放棄ができる期間
相続放棄には期限があります。

相続放棄の期限
「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月以内に、家庭裁判所へ申述する必要があります。

この「3か月」という期間は、想像以上に短く感じる方が多いです。
葬儀や法要、各種手続きに追われているうちに、あっという間に過ぎてしまうこともあります。

期限を過ぎてしまうと、原則として「単純承認」をしたものとみなされます。

法律上、正確に言うと、相続の開始を知った時から3か月以内に「相続放棄」または「限定承認(プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐ手続き)」のいずれも行わなかった場合に、単純承認(財産も負債もそのまま相続すること)をしたものとみなされる、というルールです。

結果として、不動産だけでなく負債も含めてすべて引き継ぐことになってしまいます。「実家の状況をよく確認していなかった」という理由は、原則として認められません。

1-3. なぜ今、相続放棄を選ぶ人が増えているのか
近年、相続放棄を選択するケースが増えている背景には、次のような事情があります。

  • 山林や地方の土地など、活用方法が見つからない不動産
  • 築年数が古く、修繕費や解体費がかさむ実家
  • 固定資産税など、維持するだけでコストがかかる「負動産」の増加

「資産」のはずの不動産が、いつの間にか「負債」のように感じられてしまう——これが、相続放棄が選ばれる大きな理由の一つです。

2. 相続放棄をすると、実家はどうなるのか

2-1. 「誰のものでもなくなる」わけではない
相続放棄をした人は、法律上「最初から相続人ではなかった」ものとして扱われます。

しかし、ここで注意したいのは、実家という建物や土地そのものが、その瞬間に消えてなくなるわけではないという点です。誰かが何らかの形で、その不動産と関わり続けることになります。

2-2. 相続権は「次の人」へ移っていく
相続放棄をすると、相続権は次の順位の人へと移っていきます。一般的なケースで見てみましょう。

第1順位子ども
(全員が放棄すると、次の順位へ)
第2順位父母などの直系尊属
(全員が放棄すると、次の順位へ)
第3順位兄弟姉妹
(全員が放棄すると、
相続人が誰もいない状態になる)

つまり、「自分が放棄したから、もう関係ない」と思っていても、放棄した実家は、別の親族(場合によっては、これまで疎遠だった親戚)に引き継がれていく可能性があるのです。

2-3. よくあるトラブルのパターン
実際によく見られるのが、次のような流れです。

①「自分は相続放棄をしたので、もう実家のことは終わったと思っていた」
② 数か月後、これまで付き合いのなかった親戚から突然連絡が来る
③「あなたが放棄した実家の管理・処分について、話を聞きたい」と言われ、対応に悩む

相続放棄は、自分自身の相続上の立場をなくす手続きですが、「その不動産にまつわる人間関係」までは、必ずしも終わらせてくれるわけではない、ということを知っておくことが大切です。

3. 【最重要】法改正で変わった「相続放棄後の管理責任」

ここが、この記事で最もお伝えしたいポイントです。
「相続放棄をした後の、不動産の管理責任」について、2023年4月に施行された民法改正によって、ルールが大きく整理されました。

3-1. 以前は「曖昧」だった管理責任
改正前の民法では、相続放棄をした人の管理責任について、

「相続財産を現に占有している相続人」

という表現が使われていました。

この表現は分かりにくく、

  • どこまでが「管理」にあたるのか
  • いつまでその責任を負い続けるのか
  • 実家から離れて暮らしている人にも責任が及ぶのか

といった点が不明確でした。そのため、「相続放棄をしても、一生実家の管理から逃れられないのではないか」といった不安の声も少なくありませんでした。

3-2. 法改正後のルール:ポイントは「現に占有していたか」
2023年4月に施行された改正民法940条1項では、次のように定められました。

改正民法940条1項(要旨)
相続放棄をした人は、その放棄の時に相続財産に属する財産を「現に占有」していた場合に限り、新しい相続人や相続財産清算人へ引き渡すまでの間、自分の財産と同程度の注意をもって、その財産を保存しなければならない。

少し難しく感じるかもしれませんが、ポイントを整理すると、次の2つに分けられます。

◎ 実家を「現に占有」していなかった人
例えば、子どもの頃に実家を離れ、長年遠方で生活しており、実家の管理にも関わっていなかった——というような場合です。

改正によって、こうした「占有していない」相続放棄者は、原則として実家の保存義務(管理責任)を負わないことが明確になりました。

これは、相続放棄者の負担を軽くする方向への改正といえます。
ただし、「占有していた」かどうかの判断は、実際の利用状況や生活の実態など個別の事情によって左右されるため、原則として保存義務を負わない場合であっても、判断が分かれるケースがある点には留意が必要です。

◎ 実家を「現に占有」していた人
一方で、次のような場合は注意が必要です。

  • 親が亡くなった後も、実家にそのまま住み続けている
  • 実家に自分の荷物を置いたままにしている
  • 実家の鍵を持っていて、管理を担っている

このように、実際にその不動産を事実上支配している(占有している)状態にある人は、相続放棄をしても、次の管理者へ引き渡すまでの間、一定の「保存義務」を負うことになります。

「保存義務」とは、財産を傷めたり、価値を減少させたりしないように、最低限の注意を払う義務のことです。
「自分の財産に対して払うのと同程度の注意」が基準とされており、積極的に修繕やリフォームをするような重い義務ではありませんが、放置して状態を悪化させてはいけない、ということです。

豆知識:「相続財産清算人」を選ぶには、まとまった費用がかかることも
占有者がこの保存義務から解放されるためには、家庭裁判所に申し立てて「相続財産清算人」(旧:相続財産管理人)を選任してもらい、その人に財産を引き渡す必要があります。 ただし、この申立てには、裁判所へ納める「予納金」として、数十万円〜100万円程度の費用がかかるケースが多く、申立人がこれを負担しなければなりません(最終的に余りがあれば返還されます)。「保存義務から早く解放されたいが、そのために高額な費用がかかる」という現実的な負担がある点も、覚えておくとよいでしょう。

3-3. なぜ、このような管理責任が設けられているのか
空き家を誰も管理せずに放置すると、次のような事態が起こりえます。

・老朽化した建物が倒壊する
・屋根や外壁の一部が剥がれ落ち、隣家や通行人に被害が及ぶ
・敷地内の雑草や樹木が周囲に広がり、害虫の発生源になる
・誰も管理していない建物に、不法侵入者が入り込む

こうした被害は、近隣に住む方々の安全や生活環境に直接影響します。
法律が「占有していた人には一定の保存義務がある」としているのは、こうしたリスクから周囲の人々を守るための仕組みでもあるのです。

4. 空き家・老朽化した実家を「そのまま」にしておくリスク

「相続放棄するかどうか、まだ決めていない」「相続放棄したけれど、実家にはまだ自分の荷物がある」——こうした状態が長く続くと、どのようなリスクがあるのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。

4-1. 近隣トラブルの火種になる
空き家を放置すると、まず目に見える形で表れやすいのが、近隣との関係に関わる問題です。

  • 庭の草木が伸びて、隣の家の敷地にまで越境してしまう
  • シロアリやハチ、ネズミなどの害虫・害獣が発生する
  • 建物の見た目が悪化し、地域全体の景観に影響する

「自分の所有物ではないから関係ない」と思っていても、近隣住民から見れば「以前そこに住んでいた家の関係者」として、相談や苦情の窓口にされてしまうことも少なくありません。

4-2. 思わぬ「損害賠償」につながる可能性
さらに深刻なのが、建物の劣化によって、第三者に物理的な被害を与えてしまうケースです。

  • 経年劣化したブロック塀が、地震や強風で倒れてしまう
  • 屋根材やトタンが飛散し、通行人や隣家の車を傷つける
  • ベランダや外壁の一部が崩落し、下を歩いていた人に当たる

こうした事故によって他人にケガをさせたり、物を壊してしまったりした場合、状況によっては、損害賠償責任を問われる可能性があります。
「誰も住んでいない家だから大丈夫」ではなく、「誰も管理していない家だからこそ危険」だと考えておく必要があります。

4-3. 自治体から「管理不全空家」「特定空家」に指定されるリスク
管理が行き届かない空き家が一定の基準を超えて放置されると、自治体から指導の対象となることがあります。

2023年の法改正により、空家等対策特別措置法には、従来からある「特定空家」に加えて、その予備軍にあたる「管理不全空家」という区分が新たに設けられました。
「まだ著しく危険な状態ではないが、放置すれば特定空家になるおそれがある」段階から、自治体が早期に関与できるようになっています。

◎ 管理不全空家の場合
放置すれば特定空家になるおそれがある段階で対象となります。

1. 指導
2. 勧告(勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例(軽減措置)が解除され、税負担が大きく増える可能性があります)

◎ 特定空家の場合
倒壊のおそれがあるなど、すでに状態が著しく悪化している場合に対象となります。

1. 助言・指導
2. 勧告(同様に住宅用地特例が解除される)
3. 命令(従わない場合、50万円以下の過料が科されることがある)
4. 行政代執行(行政が代わりに解体等を行い、その費用を所有者等に請求する)

つまり2026年現在では、「特定空家になってから初めて対応を迫られる」のではなく、「管理不全空家」の段階から、すでに行政の関与が始まる可能性があるという点に注意が必要です。
ここまで進んでしまうと、経済的な負担はもちろん、近隣との関係にも大きな影響を及ぼします。早い段階で方向性を決めておくことが、こうした事態を避ける一番の近道です。

5. 相続放棄を決める前に、確認しておきたい3つのこと

「相続放棄=実家を手放す」という選択は、一度決めると後から取り消すことが原則としてできません。
後悔のない判断をするために、最低限確認しておきたい3つのポイントをご紹介します。

① その不動産に、本当に「価値」がないのか
「田舎の古い家だから、どうせ売れない」——そう思い込んでいるケースは少なくありません。しかし、実際に調べてみると、次のような形で需要が見つかることがあります。

  • 解体して更地にすれば、新たな建築用地として活用できる
  • 賃貸物件として、一定の需要が見込める地域である
  • 近隣に駐車場が不足していて、駐車場用地として活用できる

「売れるかどうか」は、所有者の感覚だけで判断するのが難しい部分です。まずは不動産の査定を受けてみることで、思いがけない選択肢が見えてくることがあります。

豆知識:「相続土地国庫帰属制度」という選択肢もある
2023年4月から、相続した不要な土地を国に引き取ってもらえる「相続土地国庫帰属制度」がスタートしています。
相続放棄のように財産をまるごと手放すのではなく、「不要な土地だけ」を手放せる点が特徴です。
ただし、建物が建ったままの土地は対象外(更地であることが必要)、審査手数料に加えて10年分の管理費用相当額の「負担金」(原則20万円程度から)がかかるなど、誰でも自由に使える制度ではありません。
「実家の土地だけ国に引き取ってもらえないか」と考える場合は、選択肢の一つとして、専門家に相談してみる価値があります。

② 解体費用を含めた「実質的な損益」を把握する
老朽化した建物がある場合でも、

  • 建物を解体し、土地として売却する
  • 建物が古くても、現状のまま「古家付き土地」として売却する

という2つの選択肢が考えられます。どちらが有利かは、解体費用の見積もりと、それぞれの想定売却額を比較してみないと分かりません。
「解体しないと売れない」と思い込んでいたものが、実は古家付きのままでも購入希望者がいる、というケースもあります。

③ 相続人同士で、話し合いができているか
相続放棄は、自分一人の問題では終わりません。前述のとおり、放棄した分の相続権は、他の親族へと移っていきます。

  • 自分が放棄することを、他の相続人は知っているか
  • 他の相続人も同じように放棄を考えているのか、それとも実家を引き継ぐ意向があるのか
  • 今後、誰が実家の管理・処分の窓口になるのか

こうした点について、事前に方向性を共有しておくことで、「後から親族間で揉める」という事態を避けやすくなります。

6. こんな場合は、「相続前」から売却を検討するのも一つの方法

相続放棄は「負債を引き継がないための制度」であり、「資産価値のある不動産を手放すための制度」ではありません。
次のようなケースに当てはまる方は、相続放棄だけでなく、「相続前から売却の準備を進めておく」という選択肢も視野に入れてみることをおすすめします。

ケース① 相続人全員が、実家から離れた場所に住んでいる
相続人の誰も実家の近くに住んでいない場合、定期的な見回りや清掃、庭木の手入れといった維持管理そのものが、大きな時間的・経済的負担になります。

ケース② 築年数がかなり経過している
築40年以上が経過した住宅は、今後、屋根・外壁・水回りなど、大規模な修繕が必要になるタイミングを迎える可能性が高くなります。
「今は問題ないから」とそのままにしておくと、数年後により大きな出費が必要になることもあります。

ケース③ 空き家になる期間が、長くなりそうである
空き家は、人が住んでいる住宅と比べて、建物の傷みが早く進む傾向があります。
また、不動産は時間の経過とともに、市場価値が変動していくものでもあります。
「いつか売ればいい」と先延ばしにするほど、選べる選択肢が狭まっていく可能性があります。

ケース④ 相続人が複数いる
不動産を複数人で引き継ぐと、「共有名義」という状態になります。
共有名義の不動産は、売却や活用のために共有者全員の同意が必要になる場面が多く、誰か一人の意向だけでは動かせなくなることがあります。

相続が発生する前の段階から、「実家をどうするか」について話し合い、必要であれば売却の準備を進めておくことで、相続後の手続きをスムーズに進めやすくなります。

よくある質問(Q&A)

ここまでの内容を踏まえて、特に多くいただくご質問にお答えします。

Q1. 相続放棄をすれば、固定資産税を払わなくて済みますか?

相続放棄が家庭裁判所に正式に受理されると、その方は相続人ではなかったことになるため、原則として、その不動産に関する固定資産税の納税義務は発生しません。

ただし、次のような点には注意が必要です。

  • 相続放棄が受理される前に、すでに納付期限が来てしまっていた税金については、別途確認が必要な場合があること
  • 相続放棄をしても、その不動産を「現に占有」していた場合は、税金とは別に、保存義務(管理責任)が残る可能性があること

固定資産税は、毎年1月1日時点の所有者に対して課税される仕組みです。相続放棄をした方であっても、自治体側の事務処理上、被相続人名義のまま課税通知が届いたり、相続人代表者として通知が送付されたりするケースがあります。

相続放棄が受理された方は、原則として納税義務を負いません。
ただし、課税通知や納付に関する取扱いは自治体ごとに実務上の運用が異なる場合があるため、通知が届いた場合は、放置せずに自治体の窓口へ相続放棄の事実を伝えて確認することをおすすめします。

「税金がなくなる=すべての関わりがなくなる」とは限らない、という点を覚えておきましょう。

Q2. 相続放棄した実家の鍵を持っているだけでも、管理責任はありますか?

これは、状況によって判断が分かれる、重要なポイントです。

先ほど解説したとおり、改正民法940条1項では、相続放棄をした人が保存義務を負うのは「放棄の時に、その財産を現に占有していた」場合に限られます。

ここで誤解しやすいのが、「鍵を持っている=占有している」と単純に言い切れるわけではない、という点です。
「占有」にあたるかどうかは、次のような事情を、総合的に考慮して判断されます。

  • 実家の鍵を管理し、自由に出入りできる状態であるか
  • 実家の中に、自分の私物・家具などを置いたままにしているか
  • 定期的に実家へ出入りし、清掃や見回りなどを行っているか
鍵を保有していることは「現に占有」しているかどうかの判断要素の一つではありますが、それだけで直ちに占有と判断されるわけではありません。
実際の利用状況や管理の実態などを総合的に考慮して判断されます。

一方で、長年実家を離れて生活しており、鍵も持たず、実家の管理にも一切関わっていなかった——というような場合は、「占有していない」と考えられ、原則として保存義務を負わないことになります。

「自分のケースはどちらにあたるのか」を自己判断するのが難しい場合は、弁護士や司法書士など、相続を専門とする専門家に相談することをおすすめします。

Q3. 相続放棄した後でも、空き家の管理を続けなければならないのですか?

Q2でご説明した「占有していたかどうか」によって異なります。

放棄の時に実家を占有していた方は、新たに相続人となった方や、相続財産清算人に対して実家を引き渡すまでの間、自分の財産に対するのと同程度の注意をもって、その状態を保存する義務があります。「何もしなくてよい」と考えるのは危険です。

一方で、占有していなかった方には、この保存義務自体が発生しません。

いずれの場合も、「自分はどちらに当たるのか」が曖昧なまま時間が経過してしまうと、対応が後手に回りやすくなります。早めに状況を整理しておくことが大切です。

Q4. 実家が古くても、売却できるのでしょうか?

はい、売却できる可能性は十分にあります。
建物そのものに大きな価値がなくても、

  • 土地としての需要がある地域である
  • 「リフォームして自分たちで住みたい」という購入希望者がいる
  • 投資家が、賃貸や再開発を目的に検討している

といった理由から、買い手が見つかるケースは少なくありません。
「古い=売れない」と決めつけてしまう前に、一度、不動産会社による査定を受けてみることをおすすめします。

Q5. 相続放棄と売却、どちらを選ぶべきですか?

どちらが正解か、ということは一概には言えず、相続財産全体の状況によって判断が変わってきます。
考え方の一例を整理すると、次のようになります。

状況考え方の一例
借金が多く、不動産の価値より負債が大きい相続放棄を検討する
不動産に一定の資産価値があり、負債は少ない相続した上で、売却を検討する
相続人が複数いる早い段階で話し合いを行い、方向性を揃える

ポイントは、不動産だけでなく、預貯金や負債も含めた「財産全体」を見て判断することです。

Q6. 相続放棄をするかどうか決める前に、不動産の査定を受けても問題ありませんか?

まったく問題ありません。むしろ、相続放棄を検討している方こそ、不動産の査定を受けておくことをおすすめします。

「売れないと思っていた実家に、思った以上の価値があった」というケースは、実際に少なくありません。

相続放棄は、家庭裁判所に一度受理されると、原則として撤回することができません。

後悔のない選択をするためにも、「査定を受けて、不動産としての価値を把握したうえで判断する」というステップを、ぜひ検討前に挟んでみてください。

Q7. 相続放棄の期限である「3か月」を過ぎてしまうと、どうなりますか?

原則として、相続を承認したもの(単純承認)とみなされます。

その結果、

  • 預貯金などのプラスの財産
  • 不動産
  • 借金などのマイナスの財産

これらすべてを、まとめて相続することになってしまいます。

「相続財産の内容がよく分からない」「期限が迫っているが、判断する時間がない」という場合は、できるだけ早い段階で、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。一定の条件のもとで、期間の伸長が認められる場合もあります。

まとめ:まずは「実家の今の価値」を知ることから

最後に、この記事の内容を振り返ります。

  • 相続放棄は、借金などの負債を引き継がないための、有効で正当な制度である
  • 一方で、2023年4月の法改正により、「放棄の時に実家を現に占有していたかどうか」によって、放棄後の管理責任(保存義務)の有無が明確になった
  • 空き家を放置すると、近隣トラブルや損害賠償、自治体からの指導といったリスクが生じる可能性がある
  • 相続放棄は一度受理されると撤回できないため、判断する前に「実家に本当に価値がないのか」を確認しておくことが重要である

実際には、

「ずっと売れないと思っていた実家に、予想以上の買い手が見つかった」

「相続放棄を考えていたが、調べてみると相続した上で売却できた」

というケースも、決して珍しくありません。

相続は、ある日突然始まることが少なくありません。「その時」になって慌てるのではなく、今のうちに実家の状況や価値を把握し、選べる選択肢を整理しておくことが、ご自身とご家族にとって、何よりの安心につながります。

まずは一度、不動産の現状を確認するところから、始めてみてはいかがでしょうか。

※お電話の際は、「ホームページを見た」とお伝えください。

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